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【宅建過去問】無権代理:代理権消滅後の表見代理について覚えよう(平成17年出題)

代理制度における顕名・代理権消滅後の表見代理・無権代理行為の追認に関する総合問題です。基本的な知識が問われている問題ですので、落とさないようにしてください。(平成17年出題)



買主Aが、Bの代理人Cとの間でB所有の甲地の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、 民法の規定によれば、 正しいものはいくつあるか。



ア CがBの代理人であることをAに告げていなくても、Aがその旨を知っていれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。

 

イ Bが従前Cに与えていた代理権が消滅した後であっても、Aが代理権 の消滅について善意無過失であれば、当該売買契約によりAは甲地を取得することができる。

 

ウ CがBから何らの代理権を与えられていない場合であっても、当該売買契約の締結後に、Bが当該売買契約をAに対して追認すれば、Aは甲土地を取得することができる。

 

① 一つ

② 二つ

③ 三つ

④ なし

 

ア 〇

「私はBの代理人Cです」と、代理人であることを相手方に示す行為を「顕名」という。

民法99条1項に規定がある。

「代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる」

この顕名がないと、基本的に相手方は、代理人が誰なのかさっぱりわからない。

従って顕名が無い状態で、契約などをすると、原則としては、代理人自身が契約したことになってしまう。

しかし、例外がある。

1.相手方が代理人であることを知っていた(悪意)

2.相手方が代理人であることを知りえる状態だった(過失有)

といった場合には、代理人自身ではなく、本人に効果帰属する。

問題では、「AはCがBの代理人であること知っている」つまり悪意であり、上記の1の要件に当てはまる。

従ってAは甲地を取得する結論となる。

よって記述は正しい。

 

イ 〇

これは代理権消滅後の表見代理の問題である。

民法112条1項に規定がある。

「他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない」

この条文をまとめると、代理権消滅後の表見代理が成立するには、下記の要件がある。

1.代理人が従前に有していた代理権が消滅していること

2.消滅した代理権の範囲内で、無権代理行為が行われたこと

3.相手方が、その代理権の消滅について、善意無過失であること

 

では、本問の事例に当てはめてみよう。

1.Bが従前にCに代理権を与えていた

2.問題に記述は無いが、後述するようにAが善意無過失であることから、消滅した代理権の範囲内と思われる

3.Aが代理権の消滅について善意無過失である。

 

よって、代理権消滅後の表見代理が成立する。

従って、記述は正しい。

 

ウ 〇

無権代理行為も本人が良しとすれば追認できる。民法116条に規定がある。

「追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない」

無権代理行為も、本人が追認すれば、契約の時にさかのぼって効力が発生する。

よってAは甲地の所有権を取得できる。

従って記述は正しい。

 

以上から、正しい記述は3つある。

正解 ③

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無権代理について基礎的な内容を復習したい方は、下記のページからご確認ください。

管理者の本館ブログ【宅建試験】無権代理人のわかりやすいパターン別の図解と覚え方「無権代理とは?」