都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(平成28年出題 問16)
① 市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画には、施行予定者をも定めなければならない。
② 準都市計画区域については、都市計画に準防火地域を定めることができる。
③ 高度利用地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土 地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区である。
④ 地区計画については、都市計画に、地区計画の種類、名称、位置、区域及び面積並びに建築物の建蔽率及び容積率の最高限度を定めなければならない。
① 〇
市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業または都市施設に関する都市計画には、施行予定者をも定めなければならない。将来的に事業を行う主体(施行予定者)を明らかにすることで、予定区域内での建築制限や土地の買取り請求などのルールを円滑に適用するためです。
都市計画法第12条の3
市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画には、施行予定者をも定めるものとする。
2前項の都市計画に定める施行区域又は区域及び施行予定者は、当該市街地開発事業等予定区域に関する都市計画に定められた区域及び施行予定者でなければならない。
② ☓
準都市計画区域は、都市計画区域外のうち、そのまま放置すると乱開発や環境悪化の恐れがある区域です。最低限の土地利用規制が行われますが、市街地のような厳しい防火・耐火規制は対象外となります。
定められる主なもの:用途地域、高度地区、特定用途制限地域など
定められない主なもの:防火地域・準防火地域、高度利用地区、風致地区など
準都市計画区域に定めることができる項目をピンク色で示します。
都市計画法第8条第1~2項
都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる地域、地区又は街区を定めることができる。
一 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域又は工業専用地域(以下「用途地域」と総称する。)
二 特別用途地区
二の二 特定用途制限地域
二の三 特例容積率適用地区
二の四 高層住居誘導地区
三 高度地区又は高度利用地区
四 特定街区
四の二 都市再生特別措置法(平成十四年法律第二十二号)第36条第1項の規定による都市再生特別地区、同法第89条の規定による居住調整地域、同法第94条の2第1項の規定による居住環境向上用途誘導地区又は同法第109条第1項の規定による特定用途誘導地区
五 防火地域又は準防火地域
五の二 密集市街地整備法第31条第1項の規定による特定防災街区整備地区
六 景観法(平成十六年法律第百十号)第61条第1項の規定による景観地区
七 風致地区
八 駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)第3条第1項の規定による駐車場整備地区
九 臨港地区
十 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和四十一年法律第一号)第6条第1項の規定による歴史的風土特別保存地区
十一 明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法(昭和五十五年法律第六十号)第3条第1項の規定による第一種歴史的風土保存地区又は第二種歴史的風土保存地区
十二 都市緑地法(昭和四十八年法律第七十二号)第5条の規定による緑地保全地域、同法第12条の規定による特別緑地保全地区又は同法第34条第1項の規定による緑化地域
十三 流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)第4条第1項の規定による流通業務地区
十四 生産緑地法(昭和四十九年法律第六十八号)第3条第1項の規定による生産緑地地区
十五 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第143条第1項の規定による伝統的建造物群保存地区
十六 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和五十三年法律第二十六号)第4条第1項の規定による航空機騒音障害防止地区又は航空機騒音障害防止特別地区
2 準都市計画区域については、都市計画に、前項第1号から第2号の2まで、第3号(高度地区に係る部分に限る。)、第6号、第7号、第12号(都市緑地法第5条の規定による緑地保全地域に係る部分に限る。)又は第15号に掲げる地域又は地区を定めることができる。
③ ☓
問題文の記述は「高度地区」の内容である。
高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区である。
言葉が似ているし、本試験でも度たび出題されている。
この機会に、違いをはっきりさせておこう。
都市計画法第9条第19項(高度利用地区)
19高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。
都市計画法第9条第18項(高度地区)
18高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。
④ ☓
地区計画に定めなければならない項目に「建築物の建蔽率及び容積率の最高限度」は含まれていない。
都市計画法において、地区計画については、都市計画に当該地区計画の目標を定めるよう努めるもの(努力義務)とされています。条文に必須事項と努力義務の記載があるが、少し分かりづらいのでまとめると下記のようになる。
●必ず定める(必須)事項
・地区計画の種類
・名称
・位置
・区域
・地区施設(道路や公園など)
・地区整備計画(建築物の制限など)
●定めるよう努める(努力義務)事項
・当該地区計画の目標
・区域の面積
・区域の整備、開発及び保全に関する方針
都市計画法 第12条の4第2項
2 地区計画等については、都市計画に、地区計画等の種類、名称、位置及び区域を定めるものとするとともに、区域の面積その他の政令で定める事項を定めるよう努めるものとする。
都市計画法 第12条の5第2項
2 地区計画については、前条第2項に定めるもののほか、都市計画に、第1号に掲げる事項を定めるものとするとともに、第2号及び第3号に掲げる事項を定めるよう努めるものとする。
一 次に掲げる施設(以下「地区施設」という。)及び建築物等の整備並びに土地の利用に関する計画(以下「地区整備計画」という。)
イ 主として街区内の居住者等の利用に供される道路、公園その他の政令で定める施設
ロ 街区における防災上必要な機能を確保するための避難施設、避難路、雨水貯留浸透施設(雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を有する施設であつて、浸水による被害の防止を目的とするものをいう。)その他の政令で定める施設
二 当該地区計画の目標
三 当該区域の整備、開発及び保全に関する方針
正解 ①
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