建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(令和3年出題 問17)
① 居室の内装の仕上げには、ホルムアルデヒドを発散させる建築材料を使用することが認められていない。
② 4階建ての共同住宅の敷地内には、避難階に設けた屋外への出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が2m以上の通路を設けなければならない。
③ 防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が防火構造であるものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
④ 建築主は、3階建ての木造の共同住宅を新築する場合において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該共同住宅を使用することができる。
① ☓
ホルムアルデヒドについては、使用を全面禁止するのではなく、発散量に応じた「面積制限」と「換気設備の義務化」という手法で規制されています。
建築基準法 第28条の2(石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置)
建築物は、石綿その他の物質の建築材料からの飛散又は発散による衛生上の支障がないよう、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。
一 建築材料に石綿その他の著しく衛生上有害なものとして政令で定める物質(次号及び第3号において「石綿等」という。)を添加しないこと。
二 石綿等をあらかじめ添加した建築材料(石綿等を飛散又は発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを除く。)を使用しないこと。
三 居室を有する建築物にあつては、前2号に定めるもののほか、石綿等以外の物質でその居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがあるものとして政令で定める物質の区分に応じ、建築材料及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合すること。
建築基準法施行令第20条の5(居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質)
法第28条の2第3号の政令で定める物質は、クロルピリホス及びホルムアルデヒドとする。
② ☓
建築基準法(政令)で定められている敷地内通路の幅員は、原則として1.5m以上(階数が3以下かつ延べ面積が200㎡未満の場合は90cm以上)であり、全国一律で「2m以上」と規定されているわけではありません。ただし、地方自治体の安全条例等によっては、共同住宅などを対象に2m以上の幅員を独自に義務付けている場合もあります。
建築基準法施行令第128条(敷地内の通路)
敷地内には、第123条第2項の屋外に設ける避難階段及び第125条第1項の出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が一・五メートル(階数が三以下で延べ面積が二百平方メートル未満の建築物の敷地内にあつては、九十センチメートル)以上の通路を設けなければならない。
③ ☓
正しくは、外壁が「防火構造」ではなく「耐火構造」である場合です。建築基準法により、防火地域または準防火地域内にある建築物で外壁が耐火構造のものに限り、隣地境界線に接して設けることができます。
建築基準法第63条(隣地境界線に接する外壁)
防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
④ 〇
そのとおり。
原則として建築主は検査済証の交付を受けた後でなければ、新築した建築物を使用することはできません。しかし、以下のいずれかに該当し、特定行政庁または建築主事が「安全上、防火上及び避難上支障がない」と認めた(あるいは承認した)場合は、検査済証の交付前であっても仮に使用(仮使用)することができます。
・特定行政庁が認めたとき(法第7条の6第1項第1号)
・建築主事等が承認したとき(法第7条の6第1項第2号)
建築基準法第7条の6第1項(検査済証の交付を受けるまでの建築物の使用制限)
第6条第1項第1号若しくは第2号に掲げる建築物を新築する場合又はこれらの建築物(共同住宅以外の住宅及び居室を有しない建築物を除く。)の増築、改築、移転、大規模の修繕若しくは大規模の模様替の工事で、廊下、階段、出入口その他の避難施設、消火栓、スプリンクラーその他の消火設備、排煙設備、非常用の照明装置、非常用の昇降機若しくは防火区画で政令で定めるものに関する工事(政令で定める軽易な工事を除く。以下この項、第18条第38項及び第90条の3において「避難施設等に関する工事」という。)を含むものをする場合においては、当該建築物の建築主は、第7条第5項の検査済証の交付を受けた後でなければ、当該新築に係る建築物又は当該避難施設等に関する工事に係る建築物若しくは建築物の部分を使用し、又は使用させてはならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。
一 特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたとき。
二 建築主事等(当該建築物又は建築物の部分が大規模建築物又はその部分に該当する場合にあつては、建築主事)又は第7条の2第1項の規定による指定を受けた者が、安全上、防火上及び避難上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合していることを認めたとき。
三 第7条第1項の規定による申請が受理された日(第7条の2第1項の規定による指定を受けた者が同項の規定による検査の引受けを行つた場合にあつては、当該検査の引受けに係る工事が完了した日又は当該検査の引受けを行つた日のいずれか遅い日)から七日を経過したとき。
正解 ④
過去問演習を繰り返していると「本当にこの勉強法で合っているのか」と不安になる瞬間が必ずあります。そこで、管理者が実務30年の経験と三冠資格(宅建・マン管・管業)を一発合格したノウハウを凝縮した本館ブログの「宅建試験に独学で合格する勉強法と必要勉強時間」でまとめています。
悩む時間を減らし、最短ルートで合格を掴み取りたい方は、是非参考にしてください。
そもそも「建築基準法」の基本が怪しい…という方は、わかりやすく解説した下記の講義記事(ライブドアブログに移動します)を先に読んでおくと、過去問の正解率がグッと上がりますよ!
講義記事「建築基準法(単体規定)」(ライブドアブログに移動します)
講義記事「建築基準法(建築確認)」(ライブドアブログに移動します)
講義記事「建築基準法(集団規定)」(ライブドアブログに移動します)