独立行政法人住宅金融支援機構 (以下この間において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(平成29年出題 問46)
① 機構は、 団体信用生命保険業務として、貸付けを受けた者が死亡した場合のみならず、重度障害となった場合においても、支払われる生命保 険の保険金を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる。
② 機構は、直接融資業務において、高齢者の死亡時に一括償還をする方法により貸付金の償還を受けるときは、当該貸付金の貸付けのために設定された抵当権の効力の及ぶ範囲を超えて、弁済の請求をしないことができる。
③ 証券化支援業務(買取型)に係る貸付金の利率は、貸付けに必要な資金の調達に係る金利その他の事情を勘案して機構が定めるため、どの金融機関においても同一の利率が適用される。
④ 証券化支援業務 (買取型) において、機構による譲受けの対象となる住宅の購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権には、当該住宅の購入に付随する改良に必要な資金も含まれる。
① 〇
住宅金融支援機構は、団体信用生命保険業務として、貸付けを受けた者が死亡した場合だけでなく、重度障害となった場合においても、支払われる保険金を債務の弁済に充てることができます。
支払われた生命保険金で、住宅ローンの残債が返済されます。
独立行政法人住宅金融支援機構法 第13条第1項第12号
十二 機構が第1号の業務により譲り受ける貸付債権に係る貸付けを受けた者若しくは第5号から第7号まで若しくは前号若しくは次項第5号若しくは第9号の規定による貸付けを受けた者とあらかじめ契約を締結して、その者が死亡した場合(重度障害の状態となった場合を含む。以下同じ。)に支払われる生命保険の保険金若しくは生命共済の共済金(以下「保険金等」という。)を当該貸付けに係る債務の弁済に充当し、又は沖縄振興開発金融公庫法(昭和四十七年法律第三十一号)第19条第1項第3号の規定による貸付けを受けた者とあらかじめ契約を締結して、その者が死亡した場合に支払われる保険金等により当該貸付けに係る債務を弁済すること。
② 〇
これは住宅金融支援機構の高齢者向け返済特例制度(バリアフリー工事や耐震改修工事などを対象とする制度)に関する規定です。利息のみを支払い、元金は借入人が亡くなったときに一括して返済します。借入人の死亡後、担保となっている住宅(抵当権の目的物)を処分するなどして貸付金の回収を行いますが、もしその処分価格が残債(元金)に満たなくても、機構は抵当権の効力が及ぶ範囲を超えて相続人などに不足分の弁済を請求することはできないとされています。これにより、高齢者が安心してバリアフリー改修などを行えるようになっています。
独立行政法人住宅金融支援機構業務方法書 第24条第4~5項
4 次の各号に掲げる貸付金の償還は、前3項の規定にかかわらず、高齢者(機構が主務大臣と協議して定める年齢以上の者をいう。以下この項において同じ。)の死亡時に一括償還をする方法によることができる。(か)
一 高齢者が自ら居住する住宅とするために行う合理的土地利用建築物の住宅部分の建設又は購入に係る貸付金(か)
二 高齢者が自ら居住する住宅について行う改良(改良後の住宅が加齢に伴って生ずる高齢者の身体の機能の低下の状況に対応した構造及び設備について機構が定める基準に適合する構造及び設備を有するものとすることを主たる
目的とするもの又は住宅のエネルギー消費性能の向上を主たる目的とするものに限る。)に係る貸付金(か)(ふ)
三 高齢者が住宅について行う改良(地震に対する安全性の向上を主たる目的とするものに限る。)に係る貸付金(か)
四 マンションの共用部分の改良(高齢者が自ら居住するマンションの共用部分の改良で、当該高齢者に対する貸付けに係るものに限る。)に係る貸付金(ろ)(か)
五 高齢者が自ら居住する住宅とするために行う災害復興建築物の建設若しくは購入又は高齢者が自ら居住する被災建築物について行う補修に係る貸付金(つ)(あ)
六 高齢者が自ら居住する住宅とするために行う災害予防代替建築物の建設若しくは購入又は高齢者が自ら居住する災害予防移転建築物の移転に係る貸付金(け)(あ)
七 高齢者が自ら居住する住宅部分を有する建築物の敷地について行う災害予防関連工事に係る貸付金(け)(あ)
八 マンションの更新がされた後のマンションの購入(高齢者が自ら居住する住宅とするために行うマンションの購入で、当該高齢者に対する貸付けに係るものに限る。)に係る貸付金(あ)
5 機構は、前項の規定による貸付金の償還を受けるときは、当該貸付金の貸付けのために設定された抵当権の効力の及ぶ範囲を超えて、弁済の請求をしない
③ ☓
住宅金融支援機構の証券化支援業務(買取型、いわゆるフラット35など)の貸付金利は、機構ではなく各金融機関が独自に定めるため、どの金融機関でも同一の利率になるわけではありません。
④ 〇
そのとおり。
住宅金融支援機構の証券化支援業務(買取型)において、機構による譲受け(買取り)の対象となるのは、原則として「住宅の建設または購入に必要な資金の貸付け」に係る貸付債権です。この「住宅の購入に必要な資金」には、単に物件そのものの代金だけでなく、当該住宅の購入に付随する改良(リフォーム等)に必要な資金も含まれます。
独立行政法人住宅金融支援機構法第13条第1項第1号
一 住宅の建設若しくは購入又は改良(高齢者その他の居住の安定の確保を図ることが特に必要と認められる者として主務省令で定める者が居住性能又は居住環境の確保又は向上を主たる目的として行うものに限る。以下この号において同じ。)に必要な資金(当該住宅の建設若しくは購入又は改良に付随する行為で政令で定めるものに必要な資金を含む。)の貸付けに係る主務省令で定める金融機関の貸付債権の譲受けを行うこと。
正解 ③
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